最近はテレビでモルモットが取り上げられたり、動物園のふれあいコーナーで見られることが多くなったことにより、モルモットを飼おうと思う人が増えています。
ですが何も知らない状態でモルモットを飼っても何を言いたいのかお互い理解できず困惑してしまうことも。
また、オスとメスとで性格が異なる傾向にあるのでもうどうしたらいいかわからないと悩んでいる人も中にはいるそうです。
そこで今回はモルモットの性格についてオスとメスとをそれぞれ別に解説していこうと思います。
飼った後でこんな性格だと思わなかったということのないように、しっかりとモルモットの性格について知っておきましょう。
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モルモットってどんな生き物?
モルモットはテンジクネズミの一種であり、齧歯類(げっしるい)の動物で古代インディオによって家畜化されたものと言われています。
テンジクネズミとは
齧歯類の総称であり、パンパステンジクネズミやアマゾンテンジクネズミなどがいます。
その中でも特に有名なのがモルモットであり、テンジクネズミの別名がモルモットとして扱われることもあります。
齧歯類とは
齧歯類とは齧歯目という哺乳類の動物のことです。
一般的に歯が一生伸び続けるため、何かをかじったり硬いものを食べたりして歯をすり減らすことが必須。
ちなみに他に齧歯類の動物として有名な生き物は以下の通りです。
- ネズミ
- リス
- チンチラ
- ビーバー
- ヤマアラシ
どのように生活していたか
元々は南米の以下のような場所に巣穴を掘って生活していました。
- 草原
- 森
- 砂漠
- 高山
- 沼地
- 岩場
モルモットは非捕食動物なので天敵が多く基本はひっそりと隠れて生活します。
5匹〜10匹程度の集団で生活していたため、泣き声やボディランゲージなどでの感情表現が豊かで社会性のある動物です。
チェックポイント
ペットとしてのモルモットは複数で飼うとケンカや予期せぬ交尾など管理が難しいので初めて飼う方はまずは1匹で飼うのがオススメです。
夜行性
先祖の野生のモルモットは天敵から逃れながら食べ物を探しに行くため夜行性でした。
その名残からペットとしてのモルモットもお迎えして間もない場合は、夜や昼間でも部屋を暗くすることで活発に動きます。
ただ、部屋の環境や飼い主を信頼するようになると飼い主の生活リズムに合わせて夜に寝るようになってくれるためモルモットに合わせて生活リズムを夜型に変更する必要はありません。
名前の由来
モルモットという名前は鎖国時代の1843年にオランダ人から日本に持ち込まれた時に”マーモット”というリス科の動物と間違えて伝えたことが始まりで、そういった経緯からモルモットとして認知されるようになりました。
ちなみに英語ではギニアピッグ(guinea pig)と呼ばれています。
食用として扱う国もある
ペルーやエクアドルを中心に今現在でも”クイ”と呼んでモルモットを食用の家畜にしている国があります。
またニューヨークなどの都市でもエスニック料理として扱われることも。
こんなに可愛らしい生き物を食べようとはなかなか思えませんよね、、笑
とはいえ繁殖のしやすや、一回の繁殖で複数産まれることなどを考えると、食糧危機に陥っている国や地域には食用として適しているのかもしれませんね。
実験動物
モルモットの代名詞は実験動物といっても過言ではないほど、様々な国でモルモットを実験動物として扱われています。
実際に実験動物というイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。
元々は発熱の実験として海外で扱われたのが始まりと言われています。
また現在でも医学や生物学といった幅広い分野で用いられています。
モルモットが実験動物として選ばれた主な理由は2つです。
- 繁殖のしやすさ
- ビタミンCを体内で作れないなど体の構造が人間に近い
ただ現在ではモルモットを実験動物として扱うことが少なくなってきており、その代用としてラットやマウスが使用されるケースが増えてきています。
モルモットの性格
オスとメスとで性格の傾向は異なりますが、本来モルモットは集団で生活し、天敵から身を守ってきた生き物。
このことから臆病な怖がり屋さんで警戒心が強いです。
飼ってまもない段階だと飼い主が少しでも動けばサッと隠れ家に身をひそめるほど。
その反面、飼い主を信頼するとおだやかで色々なものに興味津々な可愛い姿をどんどん見せてくれるようになりますよ。
オスの性格・大きさと重さ
大きさ | 重さ |
約20cm〜30cm | 約900g〜1200g |
あまえたな子が多く、飼い主とのスキンシップを積極的に取ろうとすることが多いです。
そのため、メスよりもオスの方がなつきやすいと言われています。
時間がないからとコミュニケーションをしないでいると寂しがってしまうのでいっぱいかまってあげましょう。
基本的はおだやかな性格をしているものの、オス同士で一緒に生活をすると優劣を決めるためにケンカをしてしまうことも。
またそのケンカは激しくなることが多いため、もし多頭飼いをするならオス同士ではなくメス同士にするのがオススメです。
メスの性格・大きさと重さ
大きさ | 重さ |
約20cm〜30cm | 約700g〜900g |
マイペースでクールな性格。
必要以上のコミュニケーションを取ることがオスに比べて少ない印象です。
さっきまで名前を呼んでも無視してたのに、おやつの野菜を持ってくると別人ならぬ別モルのようにかわいくキュイキュイ鳴いておねだりしてくるなんてこともあり、女らしさもバッチリ見せてくれます笑
とはいえヒザの上に乗って寝たり、飼い主の後をずっとついてきてくれたりと可愛いところもたくさん見せてくれますよ。
個体差によっても性格は大きく異なる
上記のように性別によってある程度性格の傾向は予測できますが、結局は個体による性格差が大きく、クールなオスもいれば、甘えん坊なメスもいます。
なのでオス・メスはこんな性格だと思い込まず、そのモルモットの個性を理解してあげることが重要。
その子がどんな性格なのかを見極めて、お互いが分かり合える関係を作っていきましょう。
モルモットの体
目(視覚)
目が頭の両脇についているためかなり広い範囲を見渡すことができます。ちなみに具体的な視野は340度です。
また動体視力も良く、天敵から身を守るための能力に長けています。
逆に視力は悪く近眼で、物を立体的に見るのが苦手です。
鼻(嗅覚)
ほんのかすかな匂いも嗅ぎ分けることができるほど嗅覚は優れています。また他の動物の匂いも嗅ぎ分けられます。
匂いを嗅ぐときに鼻をヒクヒクさせる仕草がとても可愛いですよ。
耳(聴覚)
聴覚も非常に発達しており、離れた場所でエサの用意をしていてもすぐに気がついて早くちょうだいと催促してきます。野菜などモルモットにとっての好物は冷蔵庫を開けるだけですぐに反応します。
逆にうるさい音や他の動物の声なども敏感に聞き取れてしまうのでストレスになりやすい一面もあります。
ヒゲ
ヒゲはモルモットにとって欠かせないものの1つです。
ヒゲの役割は主に以下の3つになります。
- 身の回りの物との距離感
- 今いる場所の道幅
- 暗い場所で道を探す
ヒゲも非常に大事な器官なのでブラッシングや爪切りと一緒にカットしてしまわないように注意してください。
歯
歯は全部で20本生えます。モルモットの歯は一生伸び続けるので固い牧草を食べることやかじり木などをかじることで歯の伸び過ぎを防ぎます。
なかなかモルモットの歯を全て見ることはありませんが実際に見てみると綺麗なU字型に生えていますよ。
口
ぷっくりとした小さな口が特徴。
モルモットはとにかくたくさん食べて健康を維持するのでモグモグと口を動かしていることが多いです。
歯と同様にあまり口の中を見る機会がありませんが、リラックスしている時にあくびをすることがあるのでその時に口の中を見ることができます。
足
前足が4本、後ろ足が3本あります。
ちなみに爪の伸びるスピードがわりと早くこまめに切ってあげる必要があります。
モルモットの寿命
モルモットの寿命は約5年〜7年です。個体差の影響も大きく10年以上生きる長寿モルモットもいます。
また食事や温度管理など飼育環境によっても寿命が変わってくるのでモルモットにとって快適な環境を作ってあげましょう。
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