モルモットは本当によく牧草を食べますよね。
モルモットが1番のメインとなる牧草はチモシーになりますが、他にも以下のような色んな牧草を食べることができます。
- バミューダグラス
- オーチャードグラス
- オーツヘイ
- イタリアンライグラス
- アルファルファ
またモルモットは警戒心が強い反面、グルメなのでちょっとしたことで牧草を食べなくなったり、食べ残しが増えたりといったことも。
そこで今回はモルモットに与える牧草の解説から、食べ残しが多い時の対処法、鮮度を保つ牧草の保管方法まで徹底解説をしていきます。
牧草の知識を身につけてもっとモルモットと仲良くなっていきましょう。
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モルモットにとって1番の主食は牧草
モルモットは完全草食動物で、先祖たちは野草や樹皮、木の実などを食べて様々な栄養分と繊維質を摂っていました。
それから長い年月を経てペットとして一般化された今は牧草が主食となっています。
牧草が良い理由は主に以下の3つが挙げられます。
- 繊維質が豊富
- 低カロリー
- 歯の伸び過ぎ防止
これから詳しく解説しますが結論から言うと、色んな牧草の中でモルモットにとって最適なのはチモシーで1番刈り・シングルプレスのスーパープレミアムになります。
繊維質が豊富
繊維質(食物繊維)の主な働きは腸内環境を整えることです。
食べて取り込んだ食物繊維は腸内細菌によって分解され、盲腸でVFA(揮発性脂肪酸)となって、エネルギー源となります。
そのためモルモットの腸は長く、小腸が約125cm、盲腸は特に大きく15cm〜20cm、大腸は約77cmもあります。
これほど発達した腸のおかげで繊維質を消化する力はウサギよりも高く、ウマやポニー並みと言われています。
モルモット完全飼育 大崎典子
VFA(揮発性脂肪酸)は、食べ物が消化されるときに腸で形成される物質のこと。
繊維質が低下することで腸内環境が悪化し、スムーズな排便ができなくなります。
その結果、モルモットにとって最悪な食欲低下という事態を引き起こしてしまうこともあるため、モルモットにとって繊維質は欠かせないものと言えるでしょう。
低カロリー
人間と同じく高カロリーのものばかり食べていると肥満になってしまいます。
また肥満だけでなく糖尿病なども引き起こす可能性がありますので、基本的には低カロリーの牧草を与えることになると思っておいてください。
歯の伸び過ぎ防止
モルモットは齧歯類に分類されるテンジクネズミで歯が一生伸び続ける特徴を持っています。
常に柔らかい食べ物を与え続けているとその分歯が伸びてしまい、不正咬合などの病気の原因にもなります。
硬い牧草を食べることでも歯はすり減ってくれるのでチモシーなどの硬い牧草をメインに与えるのがオススメです。
日頃からたくさん牧草を与えて歯が伸びすぎることのないように注意しましょう。
乾牧草・生牧草
モルモットに与える牧草には乾牧草と生牧草があります。
メインとして与えるのは繊維質が豊富な乾牧草の方です。
一般的に売られている牧草の多くは乾牧草となっています。
生牧草は青々として見た目が良く、モルモットも食いつきが良いですが、水分が多いので与えすぎると下痢などの体調不良になることがあるため、おやつ感覚として少量を与える程度にとどめておきましょう。
また生牧草は傷みやすく、しおれやすいため、乾牧草に比べて流通量は少ないというデメリットも。
生牧草はネット通販などでも買うことはできますが、自宅で栽培するといった方法もありますので興味があれば試してみるのもアリですね。
必ず生牧草を与えなければいけないということはなく、乾牧草だけを与えていても問題はありません。
イネ科とマメ科
先ほど乾牧草と生牧草があることを紹介しましたがイネ科とマメ科という分類もあります。
アルファルファ以外は全てイネ科の牧草です。
牧草 | イネ科とマメ科 | 与えるタイミング |
チモシー | イネ科 | 全年齢 |
バミューダグラス | イネ科 | おやつとして |
オーチャードグラス | イネ科 | おやつとして |
オーツヘイ | イネ科 | おやつとして |
イタリアンライグラス | イネ科 | おやつとして |
アルファルファ | マメ科 | 成長期・妊娠期・授乳期 |
また、イネ科とマメ科のそれぞれの特徴は以下の通り。
特徴 | |
イネ科 | ・繊維質が豊富 ・低カロリー ・低カルシウム |
マメ科 | ・高タンパク ・高カロリー ・高カルシウム |
モルモットにメインに与えるべきなのはイネ科の牧草で中でもチモシーが最適と言えます。
マメ科のアルファルファは嗜好性が高く、実際に与えてみると食いつきがチモシーよりも良いですが、大人のモルモットにとっては必要以上に栄養をとってしまい、肥満や尿路結石になる可能性があります。
アルファルファを与えるタイミングは
- 成長期
- 妊娠期
- 授乳期
と言ったように特に栄養を必要とする時期がベスト。
逆にそれ以外の時期でアルファルファを与えていると上記のように食いつきは良くても健康には良くないため、基本はイネ科のチモシーを与えるようにしましょう。
牧草の種類
モルモットに与えられる牧草には色んな種類がありますが、メインはチモシーになります。
またアルファルファは成長期・妊娠期・授乳期に与えるものでそれ以外ではカロリーが高いため与えないようにしましょう。
その他の牧草についてはおやつ感覚として少量を与える程度にとどめ、あくまでもメインはチモシーを与えてください。
チモシー
チモシーは低カロリー・低カルシウム・高繊維質とモルモットにとって最適な牧草です。
チモシーグラス・ティモシー・オオアワガエリなど色んな呼ばれ方があります。
茎に食物繊維を多く含み先には穂が付いています。
チモシーはモルモットに限らず
- うさぎ
- ハムスター
- デグー
といった多くの小動物が主食としているため流通量も多く安価で買えるのもメリットですね。
ペット用のチモシーは、日本では北海道を中心に全国で生産され、外国産のものはアメリカやカナダがメインとなっています。
また1年に3回の収穫期があるため、刈った順番に1番刈り・2番刈り・3番刈りと名称が付けられ、収穫時期や特徴も異なります。
何番刈り | 収穫時期 | 特徴 |
1番刈り | 春〜夏 | 食物繊維が豊富 穂が付いている 茎が太くしっかりしている 固い |
2番刈り | 夏 | 1番刈りに比べると繊維質は劣る 細めな茎が多い |
3番刈り | 夏〜秋 | 食物繊維が少ない 柔らかいため歯に悪い モルモットにとっては食べやすく食いつきも良い |
1番刈りは茎が固いため食いつきが悪くなることがあるため、その場合は2番刈りや3番刈りと言った柔らかい牧草を混ぜる与え方もありますが、個人的にはそれでも1番刈りのチモシーを与え続けた方がいいと考えています。
その理由はモルモットが柔らかい牧草の食べやすさを知ってしまうと1番刈りのチモシーを食べてくれなくなる場合があるからです。
なので2番刈り、3番刈りといった柔らかい牧草は安易に与えない方が無難でしょう。
1番刈り
チモシーの中でも特に繊維質が豊富で低カロリー低カルシウム。
1番刈りのチモシーはモルモットの健康にとって理想の牧草です。
牧草自体もしっかりとしていて固さもあるため、歯の伸び過ぎ防止にも役立ちます。
ただその固さゆえに柔らかいところだけを食べて、硬い部分を残してしまうことも。
そのような場合は以下のことを試してみてください。
- 軽く叩いて繊維を柔らかくする
- 短くカットする
- 牧草を少量だけ追加して風味を出してあげる
できるだけ固い部分も食べてくれるように対策してみましょう。
2番刈り
2番刈りは1番刈りの収穫後に再び茎が成長したところを収穫したものです。
茎が細く、柔らかいためモルモットにとっては食べやすい牧草ではあります。
とはいえ1番刈りに比べると繊維質・栄養価ともに劣るため2番刈りをメインの牧草にすることはオススメしません。
3番刈り
2番刈りの収穫の後の夏の終わり頃から秋にかけて収穫されます。
茶色の葉が多く、2番刈りよりもさらに繊維質・栄養価が低くなっているため、基本的には食べさせない方がいいでしょう。
またそもそも流通量が少なく、ペットショップではあまり見かけることがありません。
3番刈りはモルモットに与える必要がありませんが、もし必要な場合はネットからの購入になるでしょう。
バミューダグラス
水はけが良く敷材に最適な牧草。
特にモルモットの場合は糞尿が多いのでその恩恵を受けやすいですね。
またバミューダグラスは細く固めで低カロリーなので食べても問題はなく、比較的安価で買うことが可能です。
ただもし敷材として使っていくなら衛生面を考えるとこまめな交換が必要となるため結果的に維持費が多くかかってしまいがちというデメリットもあります。
このことから毎日だとお金の面で大変なので誕生日や何かの節目の時にケージ全体にバミューダグラスを敷き詰めてあげるのがオススメです。
オーチャードグラス
比較的柔らかく甘い香りがして食べやすい牧草で、温帯圏の牧草として広く認知されています。
原産はヨーロッパで、日本では北海道で初めて導入されました。
現在では全国で栽培されている他、道端でも野生化していることがあります。
カモガヤと呼ばれることもあります。
オーツヘイ
エン麦を青刈りして乾燥させたもの。
チモシーと比べて葉の幅が広く長さもあるのが特徴です。
また成分としてもチモシーと似てはいますが、糖分が高いためやはり他の牧草と同様にチモシーをメインとして、おやつ感覚でオーツヘイを与えるのがいいでしょう。
ちなみに輸入先のほとんどがオーストラリアで他はカナダ・アメリカとなっています。
イタリアンライグラス
細長い葉でツヤがあるのが特徴の牧草でモルモットの食いつきも良いです。
また耐湿性に優れている他、寒さに強いため、真冬でも枯れることがありません。
日本で広い地域で生産されている上に、河川敷や道端など色んな場所に生えています。
ネズミムギと呼ばれることもあります。
アルファルファ
マメ科で栄養価が高いのが特徴。
豊富に含まれている栄養分
- カルシウム
- タンパク質
- カリウム
- ビタミンA
- カロチン
モルモットの食いつきもめちゃくちゃ良く、成長期・妊娠期・授乳期に与えたい牧草です。
逆に栄養価が高いことで大人の健康的なモルモットに与えると肥満・尿路結石などの病気になってしまうこともあるので注意しましょう。
シングルプレスとダブルプレス
ショップで売られる牧草は出荷時にプレスにかけて圧縮されます。
シングルプレスとダブルプレスはその圧縮の強弱によって分類されているもので特徴が違います。
モルモットの食いつき具合は牧草の味だけでなく、このプレス方法でも変わってくるのでそれぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。
シングルプレス
葉や茎が、崩れないように、潰れないように緩やかな力で圧縮する方法です。
シングルプレスは以下のようなメリットがあります。
- 牧草のクズが少ない
- 固さが保たれるので歯応えが良い
- 自然の牧草に近い形で与えることができる
固い牧草が苦手な子もいますが基本的にはシングルプレスの牧草の方を与えた方がモルモットにとって健康的と言えるでしょう。
ダブルプレス
圧力が強いため、シングルプレスとは逆に葉や茎が崩れやすく、潰れやすい上に牧草のクズも多くなりがちです。
その分全体的に柔らかくなるため、モルモットの食いつきはよくなりますが、特に理由がなければ健康面を考えてわざわざダブルプレスを選ぶ必要はありません。
どうしても固い牧草を食べてくれない場合だけ試しにダブルプレスを与えるようにしてください。
ちなみに圧縮が強いことからシングルプレスと同じグラム数でもダブルプレスの方が少なく見えます。
輸送時に圧縮する力が強い方がコンパクトになり、一度に運べる量が増えるため、コスト削減としてダブルプレスが行われる場合もあります。
牧草のグレード
牧草の種類とは別で牧草の品質を分けるグレードというクラスがあります。
グレードはスーパープレミアムが最高クラスでプレミアム・ナンバーワン・ナンバーツーと順位が付けられています。
グレード |
スーパープレミアム |
プレミアム |
ナンバーワン |
ナンバーツー |
チモシーを栽培するときに同じ場所で麦も栽培することが多く、他の草の混入が少ないほどグレードは高くなります。
とはいえ実際に売られているもののほとんどがスーパープレミアムかプレミアムなのであくまで参考程度でも問題ないでしょう。
与え方
モルモットは自分で食べる量を調節できる生き物なので、食べすぎるといったことはありません。
チェックポイント
牧草は好きな時に好きなだけ食べられるようにしておきましょう。
また牧草はケージ内に直置きしてください。意外かもしれませんが牧草フィーダーはオススメしません。
実体験として牧草フィーダーを使って牧草を与えていた時もあったのですが、モルモットが顔を横にしたり首を伸ばしたりして食べづらそうにしていることが多かったからです。
また中央に柵のない牧草フィーダーも試したところ一見食べやすそうに見えたのですが、フィーダーの中から牧草の好きな部分(やわらかいところなど)を掘り起こして食べていたのでやはりオススメはできません。
フィーダー内の牧草を掘り起こすと結局いたるところに牧草が飛び散るので牧草フィーダーの意味がなくなります。
- モルモットにとって牧草を食べづらい
- 中央に柵のない牧草フィーダーは牧草を掘り起こされるので意味がない
- 牧草フィーダーを買うお金もかかる
この理由から牧草の与え方は牧草フィーダーを使わずに直置きするのが一番オススメです。
与える量
モルモットは自分で食べる量を調節できるので大量に牧草を用意しても問題はありません。
牧草は食べたい時に好きなだけ食べられるようにしておいてください。
また牧草を与えてから1日たったものは捨てて新しい牧草と交換してあげましょう。
その理由としては食いつきが悪くなるからです。
モルモットはグルメなところがあり、いつもと違う食べ物や風味の抜けた牧草を与えても食べてくれないことがあります。
食べない時、食べ残しが多い時の対策
モルモットが牧草を食べない時の原因としては以下のような場合があります。
- 環境変化
- 温度管理
- 大きな音が鳴った
- いつも与えている牧草と違う牧草を与えた
- 牧草を与えてから時間が経った(風味が抜ける
- 柔らかい牧草に慣れてしまい、固い牧草を口にしなくなった
- 牧草を置く位置が良くない(牧草を置くところに影を作ってあげるなど
- 野菜や果物などのおやつの食べ過ぎ
- 体調不良
以下から1つずつ対策を紹介していきます。
環境変化
飼い始めて間もない頃や引越しなどいつもと違う環境になると食欲がなくなることがあります。
モルモットは元々の性格が臆病なので余計に環境変化の対応が難しいところ。
- ケージに布などを被せて暗くしてあげる
- なるべく音を立てない
- 覗き込んだりせずにそっとしておいてあげる
といったように静かで安心できる環境を作ってあげましょう。
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温湿度管理
部屋の温度や湿度の管理がうまくできていないことでもモルモットは牧草を食べてくれません。
モルモットの適温は以下の通りです。
温度 | 20℃〜26℃ |
湿度 | 40%〜60% |
上記の適温を考えると特に夏や冬ではエアコンが必須。
人間と同じようにモルモットも温湿度によって食欲が左右されます。
可能であればモルモットと同じ高さの位置に温湿度計を設置しておくと安心ですね。
温湿度計はスマホと連携できるような値段が高めで高機能なものもありますが、温度と湿度がわかるだけのシンプルなもので充分です。
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大きな音が鳴った
不意に物を落としてしまった時や、外でトラックの走る音・サイレンなど大きな音が鳴るとびっくりしてハウスに入って周囲を警戒します。
警戒している状態だと牧草どころか好物の野菜すら口にしてくれなくなるため、環境変化の対策と同じく、暗くしたりそっとしておいてあげるなど安心できる環境を作ることが大切です。
またモルモットはうるさい環境だとストレスを感じやすいので、ケージを置く場所もしっかり考えてあげましょう。
やめておくべきケージの場所
- テレビやラジオをよく流すところ
- 電子レンジや洗濯機などの電化製品の近く
- 道路のそばの部屋
いつも与えている牧草と違う牧草を与えた
モルモットは警戒心の強い動物なため、普段と違うことが起こると警戒します。
それは牧草も同じで、突然いつもと違う牧草を与えるとクンクンと匂いを嗅ぐだけで食べてくれないことがほとんど。
モルモットに与えたことのない食べ物を差し出してみても、最初は食べてくれないのは普通のことなので、うちの子は変なんじゃないかと心配する必要はありません。
いつもと違う新しい牧草を食べてほしい場合は、いつも与えている牧草に新しく食べてほしい牧草を少し混ぜてみるなど対策をとってみましょう。
最初は警戒して食べてくれなくても、毎日ケージ内に置いて慣れさせてあげると食べてくれるようになることもあるので、根気よく接してあげると良いですね。
個体によってはいつも食べている牧草に飽きて牧草を食べてくれなくなることもあるため、そういった時はいつもと違う牧草を与えてみて様子を見てください。
ちなみに食べ物に限らず新しいものを試すときは若いうちにやっておくのがオススメ。
逆に歳をとってからだとどれだけ対策をしても興味を示してくれない可能性が高くなる傾向にあるので注意しましょう。
牧草を与えてから時間が経った
牧草は与えてから時間が経つに連れて、鮮度が落ち、風味も抜けていきます。
グルメなモルモットはこの鮮度や風味によっても食いつきが大きく変わると言っても過言ではありません。
毎日の掃除のタイミングで残った牧草は廃棄して新しい牧草と交換してあげましょう。
もったいない気持ちは山々ですが理解してあげてくださいね。
柔らかい牧草に慣れてしまい、固い牧草を口にしなくなった
ほとんどのモルモットは固い牧草よりも柔らかい牧草の方が好きです。
そのため柔らかい牧草ばかりを与えていると固い牧草を食べてくれなくなることがあります。
とは言え固い牧草を食べた方が健康に良いため、可能な限りはまた固い牧草を食べてくれるようになってほしいところ。
対策としてはモルモットに気づかれないように柔らかい牧草の中に少量ずつ固い牧草の割合を増やしていくと良いでしょう。
牧草を置く位置が良くない
これはモルモットをお迎えして間もない頃に良くあることですが、牧草がハウスから遠い位置にあったり、ハウスの上に牧草を置いてよじ登らないといけなかったりすることでも牧草を食べません。
まだ今の飼育環境に慣れていない場合は特に、ケージ全体に布を被せて暗くしてあげたり、ハウスの中に牧草を置いてあげることで少しでも安心して食事ができるような状態にすることも大切ですね。
野菜や果物などのおやつの食べ過ぎ
モルモットは人間と同じように食べ物からしかビタミンCを摂取することができません。
ビタミンCを摂取するメインとなるものはペレットですが、それ以外にも野菜や果物からビタミンCを摂る方法もあります。
とはいえ野菜や果物を与えすぎることで主食の牧草の食べる量が減ってしまうとかえって健康には悪影響です。
また野菜や果物は水分が多く、与えすぎると下痢になる可能性もあり、特に果物に関しては糖分もかなり多いため、肥満・糖尿病・虫歯などのリスクも出てきます。
野菜や果物はモルモットの食いつきが良いのでついついあげたくなりますが、あくまでもおやつとして与えるのであってメインは牧草であることを把握しておきましょう。
与える頻度 | 備考 | |
野菜 | 毎日 | ・栄養として毎日与える ・レタスなどは特に水分量が多いため注意 ・ビタミンCを豊富に含むのはパセリ・小松菜・ピーマンなど ・タマネギ・ニラ・じゃがいもの皮と芽など与えてはいけない野菜もある |
果物 | 1週間〜1ヶ月に1回程度 | ・水分と糖分ともに多いためほんのたまに与える程度で十分 ・市販でドライフルーツなどもあるが糖分が多いことには変わりないため与えすぎないように注意 ・ブドウなどノドにつまりやすい果物は細かく切って与えること |
体調不良
その日だけ牧草を食べる量が少ないことはたまにはありますが、それが続くとなると何かしらの体調不良が考えられます。
- 歯の伸び過ぎ
- 自分の毛を飲み込みすぎ
- 皮膚の炎症
上記のことは飼い主だけでは確認しきれないところがあるため、病院へ連れて行くのが確実です。
病院内では他の動物の鳴き声が響いていることが多いので少しでもキャリーバッグの中で安心できるように、キャリーバッグ全体を大きめのタオルで被せて暗くしてあげるなどの対策をしてあげましょう。
牧草の保管方法
モルモットは鼻が良いので鮮度の良い牧草かどうかがわかります。
たくさんの牧草を食べてもらえるように牧草の保管方法も確認しておきましょう。
保管方法は以下の通りです。
- 風が当たる場所に置かない
- 湿度の高い場所に置かない
- 牧草をまとめ買いしない
風が当たる場所に置かない
モルモットは牧草の味だけでなく風味によっても食いつきが違ってくると言っても過言ではありません。
牧草を置いている場所に風が当たっていると風味が抜けて、本当なら美味しかったはずの牧草が美味しくなくなってしまいます。
また牧草は軽いため、風が当たると色んなところに飛んでいくので掃除も大変になりがち。
風味の意味でも掃除の意味でも風の当たる場所に牧草を置かないようにしましょう。
湿度の高い場所に置かない
モルモットに与える牧草のほとんどは乾燥された牧草です。
湿気が多すぎると虫が発生したり、カビが生えることがあるため要注意。
チェックポイント
特に虫が苦手な人は処理が本当に大変になるのでモルモットにとってはもちろん、飼い主自身を守るためにも湿気は大敵であることを必ず覚えておきましょう。
虫やカビの発生の対策としては乾燥剤(除湿剤)を牧草入れに入れるのが一番簡単で効果的です。
密閉容器の中には除湿剤の取り付けが可能なアイテムもあるので心配な方は用意しておくと安心ですね。
ちなみに乾燥させようと牧草を日光に当てると茶色に退色することがありますので、日光に当たらない場所で保管するということも合わせて覚えておきましょう。
牧草をまとめ買いしない
鮮度は湿気や風の影響だけでなく牧草を買った量によっても異なります。
ネット通販では数袋セットのまとめ買い商品などもありますが、どうしても最後の方まで残った牧草は鮮度が落ちてしまいます。
牧草は一度に大量に買い込まず、1ヶ月、長くても2ヶ月くらいには使い切れる程度に抑え、モルモットの食べる量も考えて購入するようにしてください。
おわりに
今回はモルモットに与える牧草について解説してきました。
メインとして与える牧草はチモシーで一番刈り、シングルプレスでグレードはスーパープレミアムがオススメです。
同じモルモットという生き物でもその子によって好みの牧草が変わるので、色んな牧草を試してどれが1番合っているのかを見極めましょう。
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