いきなり結論を言ってしまいます。モルモットはトイレを覚えない子が多いです。
もちろん中にはトイレを覚えてくれる子もいますが大体のモルモットは決まった場所にトイレをすることができません。
とはいえただでさえ糞尿が多いモルモットにあちこちでトイレをされると掃除が大変だし部屋中にニオイがついてしまいますよね。
そして何と言ってもできることなら自分の子はトイレを覚えて欲しい…
そこで今回はほとんどトイレを覚えられないモルモットに対してどのような対策をすれば良いのかを解説していきます。
今より少しでも快適に暮らせるように是非最後までご覧ください。
ご褒美用の牧草に
モルモットがトイレを覚えない理由
冒頭でもお伝えしたようにモルモットはトイレを覚えない子が多いです。
自分だけかと思って他にモルモットを飼っている人はトイレは覚えたかを色々調べてみましたが覚えない子のほうがやっぱり多いですね。
モルモットがトイレを覚えない理由としては以下の2つが挙げられます。
- 天敵から身を守る習性
- 縄張り意識
天敵から身を守る習性
先祖の野生のモルモット達は天敵から身を守りながら生活していました。その1つの習性として同じ場所に糞尿をしないことが挙げられます。
理由はずっと同じ場所で排泄をし続けると天敵にそのニオイで気づかれるリスクがあるためです。
その結果、今ペットとして飼われているモルモットもほとんどの個体が色んな場所でトイレをします。
縄張り意識
縄張りを主張するためにニオイをつけてアピールすることもあります。これは特に複数頭を飼っている場合に見られる行為です。
また縄張り意識は個体や性別によっても異なりますが、基本的にオスの方が縄張り争いが激しい傾向にあります。
色んな場所でトイレをすることを防ぐのはもちろん、オス同士はケンカしやすいので複数飼いをする場合は注意しましょう。
とはいえある程度決まった場所でトイレをしてくれる
必ず決まった場所でのトイレはしつけをしてもなかなか覚えてくれませんが、何もしなくてもモルモット自身がある程度決まった場所でトイレをしてくれることは多いです。
例を挙げると以下のような場所になります。
- ハウスの中
- すみっこ
- 牧草やペレットなどの食べ物の近く
- 暗い場所
ハウスの中
ハウスの中は最もトイレをする場所と言っても過言ではありません。
トイレを覚えないモルモットでもハウスの中では自然とトイレをすることが多いでしょう。
ハウスの中に限った話ではありませんが基本的にトイレは安心している時やリラックスできる場所ですることが多いです。
後述する”トイレを覚えて欲しい時に試したい対策”で解説しますが、ハウスを上手く利用することでトイレをして欲しい場所に誘導することも可能になります。
【モルモットのハウスオススメ5選】ハウスの必要性・選ぶ時のポイントを解説
すみっこ
モルモットはすみっこでトイレをすることが多い傾向にあります。
- ハウスのすみっこ
- ケージのすみっこ
- 部屋のすみっこ
モルモットがおしっこをする時はお尻を壁にクイっと付けてからすることが多いので、慣れてくるとおしっこをするというのが事前にわかるようになりますよ。
牧草やペレットなどの食べ物の近く
モルモットは食べている途中でもトイレをします。そのため食べ物の近くに気付けば山のような糞尿があったということがよくあるのではないでしょうか。
ポコポコと出てくるうんちをみているだけでも癒されますよね。
余談ですがケージの床材をすのこにして、うんちがたまらないようにしている方もいるかもしれませんがすのこは足を引っ掛けてケガをする可能性があるためすのこを床材にするのはやめておきましょう。
モルモットにオススメの床材はバスマット【床材一覧比較表あり】
暗い場所
モルモットは暗い場所が本能的に安心できる場所になるのでそういった場所でもトイレをよくします。
トイレに関すること以外でも基本的に部屋は暗めにしておくとモルモットとしては安心できる環境になるでしょう。
ちなみにモルモットは電気を付けなくても嗅覚やヒゲの触覚を使って自分のいる場所や道を見つけることができるので、一緒の部屋で寝る時に部屋を真っ暗にしても問題ありません。
モルモットってどんな生き物?行動・習性など基礎知識を身に付けよう!
トイレを覚えてほしい時に試すべき対策
繰り返しになりますが、モルモットはトイレを覚えることはほとんどありません。とはいえ色んなところにうんちやおしっこをされることだけでもなんとかしたいところですよね。
そこでここからはトイレを覚えてほしい時に試したい対策を紹介していきます。
全体を通して言えることはモルモットの習性を理解してトイレを覚えてもらうというよりも実質トイレとして機能させるような対策をするのがオススメということです。
モルモットにトイレをカンペキに覚えてもらうのは難しいですが、現状よりはマシになるように対策をしていきましょう。
具体的な対策は以下の6つになります。
- トイレにしたい場所にモノを置く
- トイレをしてほしい場所に糞尿のニオイをつける
- トイレをされたくない場所にトイレをしたらすぐにニオイを消す
- タイル式のカーペットにする
- 引き出し式のケージに変える
- 部屋んぽの範囲を狭める
トイレにしたい場所にモノを置く
前提としてモルモットは安心できる場所でトイレをすることがほとんど。
そういった習性を利用することで実質その場所をトイレにすることが可能です。
- トイレにしたい場所にハウスを設置する
- 決まった時間に部屋んぽをさせている場合はトイレにしたい場所に好物を置いておく
上記の2つを深掘りしていきます。
トイレにしたい場所にハウスを設置する
トイレにしたい場所にハウスを設置することによってモルモットに暗くて安心できる場所だと認識してもらいます。そうすることで自然とそこでトイレをするようになるということです。
その時に設置するハウスは衛生面やニオイの残りにくさを考えて底がないタイプの方がオススメ。
またメインで使っているハウスに何らかの不具合があった場合の応急処置としてそのハウスを代用することも可能になります。
トイレにしたい場所にハウス設置はカンタンで最低でもある程度の効果は得られるやり方なのでぜひ試してみてください。
決まった時間に部屋んぽをさせている場合はトイレにしたい場所に好物を置いておく
手順
- 部屋んぽをさせる直前にトイレにしたい場所にモルモットの好物(キャベツやピーマンなど)を置いておく
- 部屋んぽ開始直後にモルモットがその好物が置いてあるところに向かっていきそこでトイレをする
最初のうちはモルモットがその好物を見つけるまで時間がかかりそれまでに糞尿をしてしまうかもしれませんが、次第にここに必ず好物が置いてあるとモルモットが認識してくれるようになります。
しかし好物を置くだけではそこまで効果はイマイチ。できれば先ほど紹介したハウスの設置との合わせ技で試してみてください。
これは部屋んぽを始めた直後のみに有効な手段です。30分くらい散歩させていると他の場所でも糞尿をするようになります。
トイレをしてほしい場所に糞尿のニオイをつける
モルモットは自分の糞尿があるところにトイレをしやすい傾向があります。そのため、トイレをしてほしい場所に糞尿のニオイをつけてそこがトイレだと思ってもらいましょう。
またずっと同じ場所でトイレをしている場合はそこがモルモットにとってお気に入りのトイレ場所になっている可能性があります。
可能であればモルモットがよくトイレをする場所をトイレにして、そこにペットシーツを敷いてハウスも設置することで実質トイレの完成です。
トイレをされたくない場所にトイレをしたらすぐにニオイを消す
上記の通り自分の糞尿があるところにトイレをする傾向にあるので、逆に糞尿のニオイが残っているとモルモットがそこをトイレとして認識してしまう場合があります。
そのためトイレにされたくない場所にトイレをされたらペット用の消臭スプレーなどを使って徹底的にニオイを残さないようにしましょう。
モルモットにとっては嬉しくないやり方ではありますが、トイレをされたくない場所の床材をカシャカシャ音がなる物に変えることで、そこでトイレをすることがなくなることもあります。
どうしてもここだけはトイレをしないでほしいという時のみ試してみてください。
床材をタイル式のカーペットにする
これはトイレを覚えさせるというよりはトイレは覚えないものとしての対処法になりますが、床材をタイルカーペットに変えるというのもアリです。
タイルカーペットのメリットデメリットを以下にまとめてみました。
タイルカーペットにするメリット
- モルモットがトイレをした部分だけを掃除すれば良いので大きなカーペットを洗濯するよりも圧倒的にラク
- 洗濯してもニオイが取れなくなったタイルは捨てて新しいタイルに変えることができるのでニオイ対策になる上に衛生的
- ハサミを使って自分の部屋にあったサイズや形に合わせることができる
- 金銭的なコストパフォーマンスに優れている
タイルカーペットにするデメリット
- 通気性が悪い
- カーペットやじゅうたんと比べて生地が硬め
- 1つ1つ敷くのに時間がかかる
トイレを覚えさせる行為ではありませんが、できるだけモルモットに負担をかけさせたくないという方にオススメの方法です。
引き出し式のケージに変える
掃除をする際に普通のケージの場合だと掃除が大変な上に、その掃除が大変であるがゆえにどうしてもニオイが残ってしまいがち。
なのでケージ自体を引き出し式のものに変更すれば、引き出しの部分だけをキレイにすれば良いだけなので掃除もラクになりますし、その分ニオイもマシになります。
モルモットのトイレに困っているというのは、元をたどれば掃除の大変さだったりニオイの改善を求めているということでもありますので、1万前後の出費はかかりますが、ケージ自体を変えてみるというのも1つの選択肢としてアリですね。
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部屋んぽの範囲を狭める
いたるところでトイレをするならそもそも部屋んぽの範囲を狭めるという方法もあります。
部屋んぽの範囲を狭くすることでトイレに関することだけでなく様々なトラブルを防ぐことが可能です。
- マーキングの頻度も少なる
- 目を離した隙に予想もしないところに入り込まない
- コードをかじる
とはいえ可愛いモルモットにはできる限り広い部屋で散歩してほしいもの。
他に色々やってみたけどどうにもならない場合に試してみることをオススメします。
トイレを覚えなくても怒らない
もしトイレを覚えなかったり好きなところでトイレをしても怒らないようにしてあげてください。
思わず「なんで覚えないの!」と思ってしまう気持ちは人間なら理解できますがモルモットにはなぜ怒られているのかが理解できません。
もしうまくトイレができないからといってモルモットが嫌がるような行為はしないようにしてください。
- 無理やりトイレにモルモットを運ぶ
- 怒る
- 叩く
嫌がる行為を続けていると今までの信頼関係が崩れてしまうことも考えられます。飼っているモルモットがトイレを覚えてくれなくても寛大な心で接してあげましょう。
モルモットに対して冷めた目で見るというと変なニュアンスにはなりますが、始めからトイレは覚えないものとして考え、もし覚えたらラッキーくらいの感覚でいたほうが精神的にはラクなのかもしれませんね。
【モルモットと添い寝】一緒に寝ることはできるの?方法と注意点
上手くトイレができたら好物を与える
上手くトイレができた時はご褒美としてその子の好物を与えるのがオススメです。なぜそうするのかというとここでトイレをすればご褒美がもらえると思ってもらうためです。
ただこの方法はずっとご褒美のおやつを与え続けるわけにもいかないというデメリットがあります。
あまりにもご褒美を与えると今度はモルモットの体調に影響があるため、トレーニングとして最初の数回だけご褒美を与えると言ったやり方で様子を見てみると良いでしょう。
トイレなしでも問題ない
トイレはモルモット用こそないものの、うさぎ用のトイレをモルモットに使用することは可能です。
ただ個人的にトイレは必要ないと感じています。その理由はトイレを設置してもモルモットがトイレとして認識してくれないことが多いからです。
そもそもトイレの中に入ってくれないと意味がありませんしお金ももったいないでしょう。
実際にトイレを買って設置してみるとわかるのですが、仮にトイレに入ったとしてもそれをトイレとしてではなく、寝るスペースだと思われて気持ちよさそうに寝そべっていたりと意思疎通が本当に難しい。(その姿もまた可愛いんですけどね)
ちなみに他のトイレアイテムとしてペット用のおしっこの砂などもありますが誤飲の恐れがあるのでオススメはできません。
トイレのしつけ・トレーニングは小さいうちからやっておこう
モルモットは高齢になればなるほど見たこと、嗅いだこと、聞いたことのないことのないものに対しての警戒心が強くなります。
それはしつけにも同じことが言えて、高齢になればなるほどトイレを覚えてくれる確率が下がってしまいます。
なので可能な限り小さいうちからトイレの練習をしておくと良いでしょう。
もちろん高齢のモルモットでもトイレを覚えてくれることもあるのでとりあえずでも試してみてくださいね。
おわりに
モルモットは基本的に落ち着く場所でトイレをする傾向にあるため、どこでもトイレをするということはそれだけリラックスしてくれている証拠でもあります。
そう考えると大変ではありますがそれだけ飼育環境が良いということでもあるんですよね。(とはいえトイレを覚えてくれるに越したことはないんですが笑)
注意点として一時的にトイレエリアでトイレをできていてもその日の体調や年齢によってまたできなくなってしまうこともあります。
なかなかトイレを覚えてもらうのは難しいですがこの記事が少しでも参考になっていれば幸いです。
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